GOOD community

近年、働くお母さんのための共同子育てや育児サークル、地域のコミュニティ施設での講座やサークルなどの活動をよく耳にするようになりました。今、子どもをねらった通り魔的犯罪が多発傾向の中で、地域のあり方が見直されているように思います。このようなことを、サークルスタッフで話していた時、一人のスタッフが子どもだった頃の昭和30年代の事を話してくれました。その頃は、ふすまで隣がつながっているような江戸時代の長屋によく似た家が近くにあり、そこに地域住民が集まってスイカ割りや、お餅つきをしたり、正月料理をみんなで作って食べたり、とにかく何かと、子どもも大人 も一緒に近所が集まるスペースとなっていて、すごく楽しかったそうです。きっと、アメリカの文化ともいえる『ホームパーティー』と同じような雰囲気なのでしょう。このように、地域での交流が深まって共に生きていく中で、すべての大人の目が子どもを見守り育てる、という体制が自然と作られていたのだなあ、と思います。

そこで今回は、楽しく人生を送るための地域コミュニティのあり方について調べてみたいと思います。

◆見直される地域コミュニティ

地域コミュニティとは、日常生活のふれあいや共同の活動、共通の経験をとおして生み出されるお互いの連帯感や共同意識と信頼関係を築きながら、自分たちが住んでいる地域をみんなの力で自主的に住みよくしていく地域社会のことです。今、日本では、地域コミュニティづくりの必要性が大きく取り上げられています。その理由として、私たちの住む地域社会の大きな変化があげられます。その変化とは、1 、都市化が進み、情報や価値観が多様化する中で、地域における連帯感が希薄化し、地域が本来持っている相互扶助の機能が低下していること。

2 、少子・高齢化など社会情勢の変化に伴い、高齢者や子育て家族に対する支援、防災・防犯など、住民の生活に直結する様々な課題が発生していること。3 、地方分権や市町村合併が進み、自己決定、自己責任の原則のもと、住民が主体となって、地域の課題は地域自ら解決する「地域分権型社会」の実現が求められてきていること。などです。このようなことから、住民生活に直結する問題については、住民が互いに協力し、助け合いながら、地域自らの手で解決していくことが求められているのです。

そのために行政でも、地域との協力関係を築いていけるような地域活動へのより適切な支援に努めています。

例えば、市民活動支援センター、コミュニティセンター、地区センターなどの施設をつくることで、様々なサークルの活動や会議、イベントができ、人と人との交流が深まります。

また、各都道府県警察では、子どもの不安を除去し、その安全を確保するため、自治体、教育委員会、学校、PTA、自治会等と連携したり、地域の皆様から協力を得て、児童・生徒等が「声かけ」や「つきまとい」などの身の危険や不安を感じたときに、直ちに駆け込み、救助を求められる緊急の避難所として「こども110番の家」を設置しています。「こども110番の家」として設置されている主な場所は、通学路、子供の遊び場などに近い家、「こども110番の家」の看板を玄関や店先に目立つように、掲出にご協力いただける家などです。このような地域の家庭をはじめ、最近はコンビニエンスストア業界、郵便局、理容生活衛生同業組合、石油業共同組合の給油所などの商店や関係機関等からの協力も出てきており、地域全体で「こども110番の家」のプレートを掲げ、子どもたちがトラブルに巻き込まれそうになったときに駆け込み、助けを求められるような体制づくりが進んでいます。

このように、地域で互いに支え合うようなコミュニティ作りが進んでいる日本ですが、外国ではどうなのでしょうか?例えばスイスでは、老人が楽しめるコミュニティ施設がとても充実している、と聞いたことがあります。また、アメリカでは、何かにつけてホームパーティーが行われており、近所はみんな顔見知り、といった感じです。この背景には、各国の文化的要素も影響しているような気がします。スイスは、年金制度などの老後の保証が充実しているため、成人になったら親子は別々に暮らすのが当たり前のようです。アメリカはその反対で、親とずっと一緒に暮らし陽気に集うことを楽しんだり、日本と同じように子ども達を犯罪の手から守るため、近隣住民と親しくしておくという考えもあるようです。